林さん:
「種を守りたいから(その農業を支えるという意味で)って言う人ねぇ。そういう人はほとんどいないかな。さっきも言ったけど多くの人は、おいしさや安全性を求めて、僕の農産物を買ってくれる。」
食農:
「消費者の方との信頼をどのように築いたのですか?」
林さん:
「自家採取にこだわる前から有機農業を始めていた。その頃、消費者と提携していたある生産者が船橋にいた。その方の消費者が増え、生産が間に合わなくなったので、その消費者を紹介してもらった。また、学生の時から日本有機農業研究会に入っており、そこでも消費者のところへ行き、関係を築いた。今もその関係が続いている。」
食農:
「今もその関係が続いているんですか。すごいですね! 」
食農:
「ちょっと話が変わるのですが、現在 私達は、自宅のプランターで、在来種を育てています。『日本ほうれん草』と『みやまコカブ』という品目を育てているのですが、保存する種をどう選べばいのかアドバイスいただきたいのですが。」
林さん:
「まずある程度抜いてみて、どういう特徴の種を残したいか決めるのが大切。どんな大根の種を残したいのか。同じ大根でも表面の皮が真っ赤なものからから白っぽいものまである。」
食農:
「林さんはどのような基準で選抜するのですか?」
林さん:
「病虫害のないものや形や色のいいものかな。でも選抜の基準は同じ品目でも品種により違うんだ。例えばさつまいもならば、紅東という品種ならば 沢山芋がつくのを選ぶけれど、関東83号という品種は細いのがいっぱいなる傾向があるから、あまり芋がつかないのを選ぶようにしている。」
食農:
「種を選抜する基準をどこに置くかが大切なんですね。他に何か注意する点はありますか?」
林さん:
「どの作物の種を選抜するかを決めたら、その作物が他の作物と交雑しないように、種採りする大根を植え替えたり、網をかけたりする事が必要かもしれないね。」
食農:
「次に種を採った後、種を保存する時に林さんが気をつけていらっしゃることは何ですか? |