【各党からのコメント】
自民党:
設問に事実誤認があり、今回のセーフガード発動は、対象国を限定したものではなく、特定輸入品への高関税化による輸入制限措置。韓国品でも同様の品目なら適用される。とりわけ、ねぎ、しいたけ、いぐさ等の国内生産者は零細農家であり、中国,韓国との人件費等の比較で価格差が著しく、その国内生産者保護のためにやむを得ずに発動したもの。
公明党:
農業は、工業製品のように比較優位論だけで論じるべきでなく、農業の有する多面的機能や食料自給率の向上等の観点を重視すべきです。こうした観点からセーフガードは、WTOでも認められている制度です。
共産党:
輸入農産物の急増は農家経営へ打撃を与えており、セーフガードの発動は当然です。しかしあくまでも緊急避難の措置であり、大事なことは、政府が自給率引き上げと家族経営が成り立つ農業政策に転換することです。
社民党:
食料は主要食料であれ野菜であれ、自国で生産することを国の政策の基本とすべき。しかも生鮮野菜は本来輸入作物ではなかった。セーフガードは食料輸入国にとっては唯一の対抗手段である。アメリカはこのセーフガードを廃止しろと主張しているが輸出国のエゴ以外の何ものでもない。わが国の主要農産物を守るためにも、この措置を存続させ、発動手続きの簡素化など発動要件を改革し、緊急に弾力的に発動できる条件整備を図るべき。同時に生産・流通を通じた国内対策の充実を図るべきである。
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