└在来種栽培日記
コーデックス委員会へのアクション(2000年)
デリゲーターへのメッセージは「信じてるよ」(実際は英語ですが)。いざ、蝶に変身してアクションに出発である。大量の警官に見守られながらアクション開始。警官に止められることもなく予想以上にデリゲーターの人達に接触できた。もちろん受け取り方は様々だった。名刺までくれたEUの代表団。無視を決め込むアメリカの代表団。応援してくれたオブザーバーのNGO。そして一度受け取ったお菓子をポーンと後ろに放り投げた人も。一瞬驚いたが、僕たちのメッセージが伝わったから投げ捨てたんだということで変な自信を深めた。 朝のアクションを一時間くらいで切り上げたあと、公園に移動して昼ころから集会とデモ。デモはずうずうしくも僕たちが先頭を陣取ることとなった。蝶の格好をしたままバナーを持って行進する。ASJにハンドマイクが渡されたので、「虫を無視するな(笑)!」などと僕たちのメッセージを訴えた。一部の警官にもこれはうけていた。次第にヒートアップした僕たちは会場周辺で警官に止められながらも何度かダイ・イン(みんなでいっせいに道路に倒れてしまうアクションのこと)を決行。三十羽の蝶がくるくる回りながら道にたおれた。 幕張に突如出現した三十羽の蝶。京都や山形からも参加してくれた蝶たちの思いはきっと、ぶ厚い壁を打ち破って会議場の中にいる人たちにも伝わったのではないだろうか。一人一人の力が集まれば大きな力になるということを僕はあらためて感じた。 ( 文責・白岩 健) ●議論は始まったばかり 今回の会議ではこの特別部会で今後どのようなことを検討対象としていくかについて合意された。二つの部会が設けられ、一つは分析手法をまとめるものでドイツが議長国となり、もう一つが一般原則についてこちらは日本が議長国となった。とかくコーデックスは「科学的」であることを重視しがちだが、一般原則に関する作業部会ではGM食品が市場に出回る前の評価や、意志決定の透明性などへの配慮を盛り込んでいる。またGM食品の安全性評価のガイドラインづくりについても安全性や栄養面の評価、実質的同等性、長期の健康への影 響が論議される。 特別部会は二〇〇三年までに最終報告をまとめる。 まだ議論は始まったばかりだ。吉倉議長が採択の後のあいさつとして、「消費者の遺伝子操作食品に対する懸念に答える必要がある」と述べた。私たちの思いは伝わり始めた。その思いを形にする、見せるダイレクトアクションはまだまだ続く。今度はどんなことしよっか!?」 ( 文責・大森真由美)