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Johannesburg Summit 2002  

ポジションペーパー
2002年7月17日

ヨハネスブルクサミットにむけた提言

ヨハネスブルクサミットに向けた準備会合を重ねる中で、世界中の市民が、多国籍企業や国際金融機関によって引き起こされ、自由貿易一辺倒の貿易ルールによって加速される無責任な行動に対し、大きな危惧を抱いていることが明らかになった。ヨハネスブルクサミットがこれらの行動を改善する方向へ働かないのであれば、市民はヨハネスブルクの結果に背を向けることになるだろう。世界5カ国・地域に青年のネットワークを持つ環境NGO「A SEED JAPAN」は、2002年8月から南アフリカで開かれるヨハネスブルクサミットにむけて、以下のことを求める。

■実施文書への提言

・ 2010年までに、世界の再生可能エネルギーの供給割合を10%以上にすること。
・ 2007年までに、環境負荷の高いエネルギー補助金を段階的に撤廃すること。
・ 2007年までに、河川の50%以上にあたる国際河川において、住民参加と生態系などに徹底した流域を管理する機構を設立すること。
・ 2003年のはじめまでに、京都議定書とカルタヘナ議定書、ストックホルムPOPs条約の発効を確実にすること。
・ WTO協定の中で、環境・社会的な悪影響を防止するための予防原則を明確に位置づけること。
・ WTO協定や貿易政策による社会的な影響を評価するアセスメントを実施すること。
・ 企業の社会的責任を強化するための国際的な枠組みの検討を開始すること。

■Type2(約束文書)への提言

アメリカなど一部の国は、「目標を合意するよりも、まず行動に取り組む」という理念のもと、パートナーシップを進めるためのType2を重視している。しかし、持続可能な開発に向けた行動が遅れている理由は、法的拘束力をもった目標が不十分であったからでありType2 は実施文書の代替とはなり得ない。ルールのない中で、政府や企業がパートナーシップを組んで、行動することは、以下のような理由で市民にとっては脅威となりうる。

・ 企業と政府のパートナーシップが法的拘束力を持った環境・社会的規制を逃れる「隠れ蓑」に使われる可能性があること
・ 企業が政府とのパートナーシップで今まで政府が行っていた公共サービスに参入することで、公共サービスの民営化が促進される可能性があること。

 私たちは各国政府に対し、Type2 よりも、実施文書における目標や手段の合意を最優先としてヨハネスブルクサミットへ望むよう求める。

■政治宣言への提言

バリで行われた準備会合で残された実施文書のテキストの中で、最も争点となっている部分は貿易と資金の問題だろう。この問題で、世界中の市民が危惧していることは、WTO協定の法的拘束力が強力で、相対的に国連のガバナンスが弱まっていることである。いま、持続可能な開発を目指す世界のリーダーたちに求められていることは、国連の元に合意されてきた多国間環境協定をWTO協定と同等に位置づけられるようにすることである。

 私たちは政治宣言の中で、WTOの意志決定プロセスの改革と、多国間環境条約の法的拘束力の強化を合意するよう求める。

上記に関するお問い合わせ

A SEED JAPAN リオマイナステン・キャンペーン担当:鈴木亮・田辺有輝
〒160-0022 新宿区新宿5-4-23 Tel:03-5366-7484 Fax:03-3341-6030
E-mail:asj@jca.apc.org URL:http://www.rio-10.org/

この企画は国際青年環境NGO、A SEED JAPANによって運営されています。
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