「エネルギーダイエット」では企画の間に参加者全員に2回投票してもらいました。投票は四択です。 「温暖化のない未来は実現できる」 「原発のない未来は実現できる」 「温暖化も原発もなくならない」 「温暖化も原発もない未来は実現できる」 という問いに対して答えてもらい、理由・意見なども書いてもらいました。以下がその結果です。
●両方無くせる●(20%) 実現のために・・・ ・毎日の生活での省エネ ・地域での自然エネルギー発電所への出資協力をする ・政府、企業への政策提言を広いネットワークで行う ●両方無くせない●(29%) なぜなら・・・ ・みんなの意識は簡単には変わらない ・先進国は本気にならない ・原子力に依存している ・自然エネルギーでは不十分 ●温暖化は無くせる●(11%) 実現のために・・・ ・各自治体ごとに細やかな対策で対応する ・行政が炭素税などの厳しい法律を作る ・小規模な単位で、節電等のシステムを作っていく ●原発は無くせる●(40%) 実現のために・・・ ・自然エネルギーへシフトする ・電力会社、原子炉メーカーへの株主運動をする ・電力消費ピーク時の電気料金を相対的に値上げするなどの利益誘導をする ■ASJコメント■ まずは足元から考える。いきなり「削減」ではなく「今使っているエネルギーを見ていくこと」、「どれだけ使っているかを確認すること」、それが大切なのではないかと思いました。
●両方無くせる●(27%) 実現のために・・・ ・とりあえず省エネ冷蔵庫を買う ・選挙に行く 実現可能、なぜなら・・・ ・積極的アプローチがこれだけあるのなら、地道にアプローチする以外に手立てはない ・失敗とか不安定とか求めるようでは変わらない ●両方無くせない●(6%) なぜなら・・・ ・代替に時間がかかる ・世界中の合意は難しい ●温暖化は無くせる●(0%) ●原発は無くせる●(67%) 実現のために・・・ ・省エネルギーの推進 実現可能、なぜなら・・・ ・増設が不可能 ・地域ごとに自分達の使うエネルギーを生産するほうが効率がよくなっていくから ■ASJコメント■ エネルギーを減らしていくことが「今とはちょっと違った、でも気持ちのいい生き方」になていくことができればよいと思います。制度を変えることが温暖化についても省エネについても必要だと思います。それぞれがエネルギーを選択できると思いました。
今回の企画を通して、原子力にも火力にも頼らない社会像が描けたことは収穫だった。ただ、温暖化問題は発生のメカニズムの複雑さを考えると、「なくなる」という「問い」の立て方自体を考え直さなければならなくなった。最後に「未来に温暖化を防止するための制度が作れるか」と尋ねるとほとんどの参加者が手を挙げてくれた。 二回目の投票では、最初多かった「両方とも無くすことは出来ない」という意見が減り、「問題を解決する努力をしよう」という点では多くの人が一致した。人々が自ら「解決しよう」という思いを持ってエネルギー問題を考えることで、複雑な問題にも光明は見いだせるだろう。(櫻井和幸) 4色の投票用紙。あなたならどれを選びますか?