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「環境金融行動原則起草委員会モニタリングレポート」第2回


 10月21日(木)、ホテルフロラシオン青山にて、 日本版環境金融行動原則起草委員会(第2回)が開催されました。 前回の議論は敲き台無しによる討議でしたが、今回は第1回の議事録に加えて、 当日の討議事項に関するアンケートが各機関に対して事前に行われており、 各々の意見が匿名で掲載された資料が配布されました。

 会議の冒頭から「そもそも原則を作成する必要があるのか」という出席者の指摘があり、 実際に原則が作成された場合は日本版としての特徴をどれだけ持たせられるのか、 実効性をきちんと伴うものになるのか、などといった厳しい意見も出されました。

 日本版の必要性については、委員会としてある程度共通認識があったものの、 議論の先行き不安からか、討議が行き詰る場面も見受けられました。 しかしながら、昨今の環境問題への関心の高まりを考えてみても、 やはり「環境」に対して金融が果たすべき役割があるということが改めて確認されました。

 そして後半の議論で中心となったのが、実際に原則を作成するうえで、 「環境」に関する項目だけでよいのか、あるいは「ESG」にまで拡大させるのかということでした。 「環境」に関する項目だけでは原則としての役割はあまりにも弱く、 また「ESG」まで拡大すると金融機関によっては、 原則に対する敷居が高くなりすぎてしまうのではないかという意見もありました。 そこでこの課題については、金融の機能、手段、そして形態によって分類しグループワークをセッティングする ことで合意がなされ、次回の委員会に持ち越されました。

 途中、金融の役割に関する意見交換の中で、西武信用金庫の 高橋氏が「NPO融資を始めたら予想以上のニーズがあり、驚いた。 始めてみたからこそ分かったことであり、こういった方々から預金をして頂いていて、 だからこそ本来の業務を通して自分たちが社会の中で役割を果たせているのだと実感した。」 という一言もあり、地域密着型金融ならではの醍醐味を伝えて 下さったことがとても印象的でした。

 今後は各ワーキンググループでの個別議論が展開されていくようですが、 そうした動向含めて、NGO/市民としてウォッチをしていきたいと考えています。

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参考リンク:
平成22年10月12日 日本版環境金融行動原則起草委員会(第2回)の
開催について(環境省報道発表資料)

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