2003年冬、米国からの牛肉の輸入がストップした際、吉野家D&Cは「われわれの満足できる味が出せない」として、ほぼすべての店舗で牛丼の販売を中止した。ファストフード業界の構造的な問題を抱えているとは言え、味にこだわりを持っているという方針は少なからず支持できた。
しかし、一年が経過し、吉野家D&Cは、米国からの牛肉輸入再開を求める署名活動をお客を巻き込んで行った。このような自らの企業利益のみを考え、食品の安全、消費者の利益を無視した政治活動は企業の社会的責任を著しく逸脱した行為だと言える。これが、吉野家D&Cの株式を売却する理由だ。
資金の移転先としてソニー銀行を選んだ理由は以下の通りである。
1.フェアな銀行であることを第一に掲げ、ディスクロージャーに積極的な姿勢を示していること
2.ほとんどの邦銀が融資先として国債を大量に購入している中で、ポートフォリオにおける国債の依存度が非常に低いこと
3.政府の国債依存は危機的な状況であり、円資金のみに依存した運用では、非常にリスクが高いこと、外貨預金を行うにあたってソニー銀行は、邦銀の中でももっとも手数料が安い銀行の一つであること
2005年3月20日
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