A SEED JAPANエコ貯金プロジェクトでは、2011年10月末に、
都市銀行、地方銀行、労働金庫、主要信用金庫(預金額5000億円以上の信用金庫)を対象に、
金融機関の社会的責任に関する公開アンケートをご送付させていただきました。
公開アンケートの設問については以下をご覧ください。
【PDF版テキスト(85KB)】
本アンケートは各金融機関にウェブでの回答フォームの形でご送付しており、
送付後も、A SEED JAPANにより電話にて各金融機関に個別にご回答のお願いもさせていただいております。
そうしたプロセスを経まして、このたび、各金融機関からのアンケートの回答結果がまとまりましたので、
公開させていただきます。
大変ご多忙のところ、熱心に回答を作成してくださったご担当者の皆様に深く感謝いたします。
以下に、地域別および設問別の回答結果を公開しますので、
市民の皆様には金融機関のCSRに関する取り組みを比較する情報として、
金融機関の皆様には自社および他社の取り組みを比較する情報等として、
ご活用いただければ幸いです。
1)地域別の回答結果
2)設問別の回答結果
また、以下に回答結果のポイントを整理いたしましたので、ご参考としていただければ幸いです。
【回答結果のポイント】
- 今回対象とした192社の金融機関のうち、回答した金融機関は29社となり、回答率は約15%でした。
こうした企業向けのアンケートとしては、比較的良好な回答率であると評価しています。
また、回答してくださった金融機関は、
CSRに関する情報開示やNGOとのコミュニケーションについて積極的な姿勢をもつ企業として
評価されるべきと考えられます。
-
「持続可能な社会の形成に向けた金融行動原則(21世紀金融行動原則)」の
署名金融機関(平成23年12月14日時点)
のうち、本アンケートの対象となっている金融機関は39社でしたが、
そのうち回答した金融機関は7社でした。
21世紀金融行動原則において提示されている7つの原則のうち、
1つには「社会の持続可能性を高める活動が経営的な課題であると認識するとともに、
取組みの情報開示に努める。」とあります。本公開アンケートにつきましても、
その情報開示の一環として捉えていただき、今後はより積極的な回答を期待しています。
- 設問「1.CSRビジョンについて」では、
地方銀行や信用金庫の中には明確なビジョンとしては整理していないところも多くありましたが、
それぞれ本業の中での地域貢献などをCSRの一環として捉えており、
金融機関の特性によって多様なビジョンが提示されていることがわかりました。
- 設問「2.環境問題に対する取組みについて」は、定性的な取り組みの開示だけでなく、
件数、投融資額などの実績情報の開示を期待した設問でしたが、
回答金融機関の多くが定量的な実績も開示されており、
今後こうした情報の継続的な開示と進捗のモニタリングを行うことが期待されます。
また、取組として、「環境配慮型の企業(ISO14000取得企業など)
に対して優先的に投資あるいは融資する取り組み」については地方銀行、
信用金庫含めて多くの金融機関に拡大していることが伺えます。
さらに、環境事業に対する投融資については、
メガバンク3行がそれぞれ積極的に環境事業へのプロジェクトファイナンスを推進しており、
実績面でしのぎを削っていることが伺えます。
- 設問「3.地域経済発展のための取組みについて」では、
まず域内融資比率を訪ねていますが、地方銀行では約45%〜90%までかなり幅のある結果となりました。
地域にどれだけ資金を循環させているかは、地域貢献を定量的に図る1つの指標となると考えられます。
また、トマト銀行の「トマト円高対策緊急融資制度」、
香川銀行の「高松市丸亀町市街地再開発事業への取組み」等、特徴的な取り組みがいくつか見られました。
- 設問「4:社会的事業の支援に関する取組みについて」では、
労働金庫のNPO融資に関する取り組みが特徴的です。
また、メガバンク、地方銀行ではマイクロファイナンス機関への投資や
社会起業家の育成に関する取り組みなどが生まれており、
支援の裾野が広がりつつあることが伺えます。
- 設問「5.情報公開の取組み」では、すべての金融機関が「ディスクロージャー誌」と
「Web」を選択しています。次に「店頭(ポスター掲示など)」「パンフレット」などが多く回答されています。
地銀、信金、労金では「CSRレポート」があまり発行されていないため、
回答結果としては少なくなっていると思われます。
- 設問「6.貴社の社会的責任(CSR)に関する取組みを進めていくにあたって、
課題と考えているものがありましたら、お書き下さい。」については、
CSR活動の認知度の向上やアピールを課題として回答した金融機関が多く、
また活動を行う人員や組織体制についての課題も散見されました。
今後も、金融機関社内での普及啓発活動と組織体制整備が重要と考えられます。
より詳細な講評等につきましては、今後ウェブサイト等で公表する予定です。