プレスリリース 2003年3月21日

No Water Violence!
水フォーラムは開発銀行と水企業の暴力だ!
水道サービスの民営化に反対する国際アクションを実施

アメリカによるイラクへの直接的暴力が始まり、第3回世界水フォーラムにおいても、民営化という構造的暴力が推進されようとしている。私たちは、不透明なプロセスで作成され、水道サービスの民営化や官民のパートナーシップを推進しようとしている閣僚宣言を認めることはできない。

世界銀行やアジア開発銀行、国際通貨基金(IMF)などの国際金融機関は世界中で水道サービスの民営化を推進しているが、特に途上国において価格急騰、水質の悪化、サービスの悪化が起こっている。その結果、低所得者の経済的負担の増大、衛生環境の悪化などが見られている。このような国際金融機関が圧力をかけて推進する民営化は、貧困の拡大を促す、構造的な暴力である。

19日に大阪で行われた、「官民のパートナーシップ」のセッションでは、官民のパートナーシップを推進するかどうかについては合意が得られなかったとして、推進、反対の2つの宣言文が作られた。もし世界水フォーラムが「全ての人に開かれた会議」ならば、閣僚宣言も水道サービスの民営化を推進するような方向性を示すべきではない。

しかし、閣僚宣言は元IMF専務理事のカムドゥシュ率いる「インフラ資金パネル(カムドゥシュパネル)」の影響を強く受けている。カムドゥシュパネルは世界水会議(WWC)とグローバル・ウォーター・パートナーシップ(GWP)が第3回世界水フォーラムに向けて設立したもので、グローバル水企業や国際開発銀行、民間投資銀行、NGOなど20人のメンバーで構成され、水危機の解決を口実に、民間資金の大幅な増大を掲げている。

第3回世界水フォーラムは今や、清潔な水へのアクセスができずに苦しむ貧困層を救うためのものではなく、水を独占して儲けようとするグローバル水企業の活動を後押しするためのものとなってしまった。 私たちA SEED JAPANは、このように不透明なプロセスで作成され、水道サービスの民営化や官民のパートナーシップを推進する閣僚宣言を認めることはできない。私たちは国際金融機関による水道サービスの民営化政策に反対して京都国際会議場前において国際アクションを実施する。


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