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20年以上昔、手塚治虫氏の『鉄腕アトム』や、梅図かずお氏の『漂流教室』ですでに「人間が資源を浪費すれば、地球は破滅する」という警告がマンガでなされていた。
文明批判、資本主義批判、科学技術批判は、マンガのネタにもってこいだった。

文明批判と言えば、なんといっても宮崎駿氏の『風の谷のナウシカ』が、名作中の名作だろう。
しかし、ナウシカになれる人はほとんどいない。ナウシカ的ヒロインに問題の解決を期待することは、つまり読者はどこまでいっても観客であり、問題の傍観者といえる。

 
   
 
     

エコカルでとりあげている『プラネテス』と『寄生獣』は、『風の谷のナウシカ』の描写よりも、身近でリアルにごみ問題をストーリーの背景として描いている。
 エコカルでごみ問題を取り上げ、作品を調査・募集したところ、発行部数が多く、しかもごみ問題の原因や根本解決に踏み込んだ作品が、案外少ないことに気がついた。

これだけ大量消費・大量廃棄の問題が叫ばれているのだから、もっと真正面からこのテーマに取り組んだ作品を読みたい。
作家や出版社の皆様には、さらなるご努力を期待したいところだ。


なぜ人は資源を奪い合い、浪費し、ツケを未来に先送りするのか?

 

 

ごみの処理のために、日本人は一人あたり年間18.700円を負担しているという。
ごみの86%を燃やすか埋める一方で、高額なリサイクルシステムを税金でまわしているのが現状だ。

ごみ問題とはつまるところ、「何かの利益を得るために出る不要なものを、無害(または有用)な状態に処分するためのコストを誰が負担するか」ってことだと思う。

そもそも有害な処分の仕方を許す法律は改正すべきだし、そのコスト負担を公正にすれば、資源の浪費に歯止めがかかる。

解決策は分かっているのに、実施されないのは経済的なインセンティブがないからだし、政治的な優先順位が低いからだ。

 
グリーンピースの「ゼロウェイストキャンペーン」のメルマガは、「ごみゼロ社会」をいつまでに、どうやって創ろうかというビジョンが分かりやすくてオススメだ。今日もコンビニ弁当で割り箸もレジ袋も受け取る私たち。もっとリアルな、ごみマンガが読みたい。
 
   
 
       
       
       
 
国際環境NGO グリーンピース
http://www.greenpeace.or.jp/
アジア太平洋資料センター(PARC)
http://www.parc-jp.org/ngo/index.html
Friend of the Earth JAPAN(FoEジャパン)
http://www.foejapan.org/
動物実験廃止を求める会(JAVA)
http://www.java-animal.org/
A SEED JAPAN・リオマイナステンキャンペーン
http://www.aseed.org/rio-10/
   
           
 
 
 
 
 
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