Section 4 “3つのPの原則” – 3. 人柄(Personality)

話し手の第一印象の善し悪しで、聞き手の受け入れる気持ちに大きな違いが生じることがあることは、繰り返さなくても、もうおわかりですね。
嫌われる態度として具体的に挙げられるのは、「自信の欠如」「相手を無視」「強引」「誰かを感情的にけなす」などです。
また、好かれる態度としては、「熱心」「友好的」「肯定的」などがあります。また、他人の意見に対してただ一方的に反対するのではなく、提案するような態度ができるよう心がけることも大切です。

1) 心と心の境界線をなくそう

聞き手と語り手との間には、最初は心の壁があるものです。それを乗り越えるためには、双方に共通な面(同じ出身地・趣味・友人など)をたくさん見つけることです。共通の話題を話していくうちにだんだん知らないことも話せるようになるでしょう。
また、心理的なアプローチとして、以下の5つのポイントも参考にしてください。

1. 自分のことを知ってもらうために自分のバックグランド(所属してきた団体や、今までの経験)や考え方を自己紹介する。その時はできるだけ自分の人間的な面を語れるようなエピソードを紹介すると、親しみを感じてもらいやすくなります。

2. 聞き手に対する知識(どんな人が話を聞くのか)を、前もって知っておく。

3. 相手の理解レベルに合わせて話をする。

4. 相手の感情に訴える。

5. 聞き手の名前を覚える。そしてプレゼンテーションの中でできるだけ話しかけてあげたり、「例えば○○さんの団体で?」というように例題の中で聞き手の名前をだす。

…などです。話し手と聞き手との間に一体感が生まれなければ、心の通じ合ったプレゼンテーションにはなりません

2) 話す人の資格

何を言うかよりも「誰が言うのか」によって、同じテーマもインパクトが違うことがあります。例えば「農薬が身体に及ぼす影響は大きい」ということを、素人 が言うのと専門家が言うのとでは、受ける印象もかなり違うという具合にです。「自分はその話をするのにふさわしい人物である」ということを、必要に応じて あらかじめ自己紹介の中で触れることも、話を聞き入れてもらうコツです。