2005年2月11日

公開セミナー「ミレニアム開発目標（MDGs）は貧困解決のゴールなのか？」

　最近、TVや新聞でマイクロソフトのビル・ゲイツやロックバンドU2のボノなどのセレブ達がアフリカの貧困解決への発言をしているのを見聞きした方も多いと思います。これが上の「ミレニアム開発目標」に関係してきます。

　このミレニアム開発目標（MDGs : Millennium Development Goals）は、「2015年を期限にし、それまでに世界の貧困を半減はさせよう。」と国連サミットの場で世界のリーダー、国際機関が約束した目標です。

　私たちはこうした目標が立ち上げられた一方で、解決にはほど遠い世界の貧困現状を踏まえ「ミレニアム開発目標が貧困解決のゴールなのか？」とのタイトルでセミナーを実施しました。

　今回のセミナーは、MDGsがそもそもどういった目標であるのか、そして貧困が解決される為の先進国側の責任について、アジア太平洋資料センター（PARC）の普川容子さん、オックスファム ジャパンの山田太雲さんを講師にお迎えし、お話を頂きました。先進国側の責任として南の累積債務にクローズアップし、これが開発政策の失敗によるものである点や、国内財政緊縮強いる債務返済などが貧困を生み出していることが説明されました。またMDGsについては、これまでの国際的な約束同様に「実施のない約束」に終りかねない等、様々な課題があることが説明されました。その上で、MDGsは貧困問題のゴールではなく、当然に実施されるべき行動であり、私たち豊かな国の市民はこの約束をきっかけに政府へ責任を求めること、実際に世界的な市民の行動に参加して、意思を表明する必要性が紹介されました。 A SEED JAPAN　MDGsチーム（仮称）では、今年9月の国連総会に向けて、先進国の責任やMDGsの課題に関してユースミーティングや提言などを実施していく予定です。

（文責：國分基彦）

▼ミレニアム開発目標（MDGs）についてはコチラ
　 ⇒UNDP東京事務所：http://www.undp.or.jp/mdg/

▼日本の市民社会の動きが詳しく知りたい方コチラ
⇒ ほっとけない世界のまずしさ：http://www.hottokenai.jp/
＊ MDGsチームのホームページは、2005年5月に開設予定です。

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