ESGのS:社会

ジェンダー/人権侵害

「ジェンダー」は日本語ではしばしば「性」「性別」と訳されますが、正確には生物学的・身体的な性別ではなく、社会的・文化的に構築された性別(属性)のことをいいます。「男らしさ」「女らしさ」という表現はジェンダーに関する言葉です。「ジェンダー」は元々言語学の文法用語でしたが、近年では全ての学問分野で使われている概念です。社会では日々の活動や資源等へのアクセス、意思決定の機会においてジェンダー間での様々な不平等が存在してきました。

国連によると「人権とは、人種・性別・国籍・民族・言語・宗教、またはその他の地位に関係なく全ての人間に固有の権利」と定義されています。1948年に採択された世界人権宣言で初めて公式に人が「人権」を有していることを認めました。

人権侵害とは、国家権力が憲法が保障する基本的人権を侵害すること、あるいは私たち人間同士において他人の人権を侵害することです。ではこの「人権」を侵害するとは具体的にどのような例があるでしょうか。例えば、虐殺行為・DVや性暴力などに加えて近年ではインターネットでの誹謗中傷、ハラスメント行為も人権侵害という認識が拡がっています。

ESG投資の文脈では、企業にはサプライチェーンやバリューチェーン上における人権侵害を防ぐことが求められています。また、企業内部では安全で快適な労働環境、男女間賃金格差の是正、多様性や包摂性等が企業価値の向上につながることから、これらの「人的資本」を重視する流れが高まっています。

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