ESG投資とは、企業の非財務情報(経営戦略や有価証券報告書、CSR報告書はなど定性的な情報のこと)を考慮し、ESGへの取り組みを評価基準として投資先を選ぶ投資のことをいいます。このESG投資は環境・社会・ガバナンスの課題解決を目標としつつ、同時にリターンも追求します。
2006年に国連が提唱した「責任投資原則(PRI)」においてESGの観点を投資に組み入れるべきだと提唱したことがきっかけでESG、そしてESG投資が広まりました。PRIの賛同者は年々増加しており、2020年3月末時点で3,000を超える機関が署名し、署名機関の総資産運用残高は100兆ドル(約1京円)を超えています。日本では2015年、世界最大級の機関投資家であるGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)がPRIに署名したことで注目されるようになりました。
ESG投資には以下の7つの手法があります。
①ネガティブ・スクリーニング…武器やタバコ、人権侵害などESGの理念に逆行する事業を行う企業をふるい分けて、投資先から排除する手法
②ポジティブ・スクリーニング…同種業界において相対的に評価の高い、または基準値以上の評価を得ている企業、プロジェクト等を選んで投資する手法
③規範に基づくスクリーニング…国連やNGOによる国際的なESG規範の基準を満たしているか否かを判断基準として投資先を選択する手法
④ESG統合…従来の財務情報に加えてESG情報を体系的かつ明示的に財務分析に取り入れ、投資する手法
⑤サステナビリティテーマ投資…グリーン建築、男女平等といった、持続可能性に特に貢献しうるテーマや資産に投資する手法。
⑥インパクト投資/ コミュニティ投資…前者は社会や環境への良い影響を重視して投資する手法。後者はサービスが不十分な個人やコミュニティに集中的に資本を向けている事業に対して投資する手法。
⑦エンゲージメント・議決権行使…企業行動に影響を与える目的で株主としての権利を積極的に活用する手法。
参考文献
・野村アセットマネジメント「ESG投資とは」
https://www.nomura-am.co.jp/special/esg/detailesg/esginvestment.html
・GPIF「ESG投資とは」
https://www.gpif.go.jp/esg-stw/esginvestments/
・IRIS「ESG投資を分かりやすく解説 / 企業はなぜ取り組みが必要なのか」
https://www.irischitose.co.jp/blog/column/esg_investment
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サラディ