今、低金利で「預貯金だけでは資産が増えない」という認識や老後の年金不安等から、個人に投資を通した資産形成が勧められるようになっており、投資商品の中では比較的低リスクで長期的に安定したリターンが期待できることから、「投資信託」、そして、その運用を行う資産運用会社が、日本の市民にとって身近な存在になってきています。
資産運用会社の環境・社会問題への取り組みを、市民目線でウォッチ(課題やリスクを注視し、改善を促す)することが、一層求められていると言えるでしょう。
英国ロンドンの気候変動シンクタンク InfluenceMapが運営するプラットフォーム「FinanceMap」が2023年8月に発表した最新の調査によると、世界の大手運用会社は、2050年の温室効果ガス排出ネットゼロの公約を達成する道筋から大きく乖離していることがわかりました。この分析によると、資産運用会社は Net Zero Asset Managers(NZAM)といったイニシアチブを通じて、2050年までのネットゼロの達成ににコミットしているのにもかかわらず、過去2年間において気候変動に関するパフォーマンスが向上しておらず、また低下している会社もありました。
この「アセットマネージャーと気候変動 2023」報告書は、大手資産運用45社を対象とし、株式ポートフォリオ分析、スチュワードシップ活動、サステナブルファイナンス政策への関与の3つのパフォーマンスに着目し、分析を行っており、日本の大手運用会社も対象となっています。
このセミナーでは、具体的にどのような観点・手法で評価しているのか、運用会社にどのような行動が期待されるのかを、同団体アナリストの方にご紹介いただきます。
また、今年度当団体のESGウォッチプロジェクトでは日本の大手資産運用会社16社の気候変動への取り組みスコアリングを実施しています。Q&Aセッションでは、その内容にも触れ、議論を深めます。
サステナブル投資や気候変動に関心のある方は、ぜひご参加ください。高校生や大学生の方のご参加も歓迎いたします。
※)この連続セミナー終了後、同日20:30-21:30には、ESGウォッチプロジェクトの今年度の活動を振り返る、活動報告会を実施します。スコアリングの詳細は、そちらでご紹介いたします。併せてご参加ください。
※)スコアリング内容の概要は以下です。
JPN 2023年度 運用会社 気候変動 調査協力依頼文(公開用)
ENG 2023 Letter of Request Scoring of Asset Managers A SEED JAPAN
JPN 別紙1_資産運用会社の気候変動への取り組み状況調査(2023年度)質問・評価項目一覧
JPN 2023 運用会社スコアリング結果概要 A SEED JAPAN(0327ウェブ掲載用)
2023 A SEED JAPAN, Asset managers’ climate action ~ Summary result(0327 web)
※)ESGウォッチプロジェクトでは、特設サイトを設けて、ESGウォッチ宣言も集めています。気になる方は、以下のリンクをクリックの上、ぜひご賛同ください。
https://www.aseed.org/esgwatch/?page_id=526
3月27日(水)19:00-20:00オンライン(Zoom会議室を利用)
18:55 開場
19:00-19:05 開会挨拶
19:05-19:35″Asset Managers & Climate Change”レポートの紹介
スピーカー
・細井レイナさん(InfluenceMap, Analyst, Japan Investor Engagement Lead)Presentation: AM&CC_Aseed_Presentation_Mar2024.pdf
・Tom Alcoranさん(同, Senior Analyst)
19:35-19:55 Q&A
19:55-20:00 閉会(最大延長15分)
※日英の通訳付き
※活発なディスカッションを行うため、可能な限り、マイク・カメラをオンに出来る環境でご参加いただければ幸いです。
https://zoom.us/meeting/register/tJAvd–gqz8tGNSkUwsyMG3Wfjb96v2inXyi
※活動報告会(同日20:30-21:30に開催予定)と合わせた申し込みフォームになります。
活動報告会の詳細は、以下のページでご覧ください。
URL:https://www.aseed.org/240327esgwatch_activityreport
細井レイナさん:
2021年より独立系気候変動シンクタンクInfluenceMapにて、気候変動や持続可能な金融政策に対する日本企業のエンゲージメントの評価やスコアリングを行うとともに、日本企業や投資家とのエンゲージメントを主導。以前は住友林業でアソシエイトビジネスプランナーとして、脱炭素社会と地域活性化に向けた新規事業設計のためのリサーチを行っていた。ブリティッシュ・コロンビア大学で人文地理学の学士号を取得。
Tom Alcoranさん:
InfluenceMapのFinanceMapプログラムに携わり、金融セクターと世界的な気候目標との整合性を分析し、金融機関の気候ポリシーとスチュワードシップ活動を評価している。ロンドンのKings Collegeで理論物理学の修士課程を修了後、2021年6月にInfluenceMapに参加。
※FinanceMapの「アセットマネージャーと気候変動 2023」は以下よりご覧いただけます。
https://influencemap.org/report/Asset-Managers-Climate-Change-2023-22976
本連続セミナーは地球環境基金の助成をうけて実施しています。
第1回、第2回の概要、報告記事は以下からご覧ください。
【概要】
https://www.aseed.org/231007esgseminar_biomass
【報告記事】
第1回:https://www.aseed.org/esgwatch/?p=1064
第2回:https://www.aseed.org/esgwatch/?p=1101
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●問い合わせ先:
国際青年環境NGO A SEED JAPAN(担当:鈴嶋)
E-mail:info[a]aseed.org
※メールでのお問い合わせの場合、
件名を【ESGウォッチ:ミニ勉強会】としてご連絡ください。
※今回ご提供いただく個人情報は、 A SEED JAPANが主催する各種イベント等に関する情報提供とそれらに付随する諸対応に使用させていただく場合があります。取り扱いに関するご質問・ご要望がございましたら、事務局までお問い合わせください。
※A SEED JAPANのプライバシーポリシー
https://www.aseed.org/privacy/
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2024-03-14