「ソーシャル・エコノミー・ダイアローグ2014 第2回 地域に愛を!おカネに意志を!~福島・青森・東京で「責任ある経済」の本質を語り合う~」を開催しました!

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2014年10月18日A SEED JAPANは、「ソーシャル・エコノミー・ダイアローグ2014 第2回 地域に愛を!おカネに意志を!~福島・青森・東京で「責任ある経済」の本質を語り合う~」を新宿ビジネスルーム(東京都新宿区西新宿 7-4-4 武蔵ビル 6F)で開催しました。

今回は、「責任ある経済」を「地域」の視点から考えるセッションを設け、「責任ある経済」のために都市と地域がどのような連帯をすべきかを考えました。

多摩信用金庫 長島剛氏、大地を守る会 来島晋一氏、福島県二本松市の有機農家 大内督氏、東北あしたの森
山本勇樹氏の4名をゲストにお招きし、A SEED JAPAN理事の鈴木・西島を交え、企業(有機農業流通業者)・金融機関・農業者・NGOの四者でダイアローグを開催しました。当日は35名のNPO関係者、その他学生・研究者、地域金融・非営利金融のスタッフにご参加いただきました。

■各登壇者が語る、「責任ある経済」それぞれのカタチ

まず挨拶では、A SEED JAPAN理事の鈴木より、A SEED JAPAN及び他のNGOが「責任ある経済」の仕組みづくりのために行ってきた活動や、震災後の日本でその必要性がますます増しているといった問題提起などがありました。

次に、多摩信用金庫 長島様より、地域金融機関としてまちづくりの先進的な事例をご紹介いただきました。中でも、屋根貸し太陽光発電ビジネスを主体とした事業会社に対して、計画当初からメインバンクとして支援する仕組みや、農業の経営者を育成することを目的としたプログラムについて詳しくご説明いただきました。

続いてA SEED JAPAN西島より、「大消費地である東京の責任を考え、東京で出来るアクション」をテーマに話がありました。第一にメガバンクに対して、武器製造や環境破壊につながる事業への投融資をやめさせるため、預金者から声をあげることのできるツール「Fair Finance Guide」を紹介しました。第二に、名古屋のNPOバンクmomoの事例をあげ、地域住民・企業・行政が連携して同じ地域の課題に向かうための支援をする仕組みを紹介しました。

続いて大地を守る会 来島様より、「ソーシャルビジネス(社会的企業)」としての大地を守る会の取り組みをお話しいただきました。昨今の取り組みとして、原発に頼らない自然エネルギーによる社会を実現するためのワークショップの開催や、消費者と生産者のつながる場をより強固な仕組みとして構築するため、コンビニエンスストアとの提携に力を入れていることが紹介されました。

 

続いて、農家からの視点として二本松の有機農家、大内様よりお話をいただきました。震災後の放射能汚染によって一度途絶えかけた消費者とのつながりを、地道につなぎなおした取り組みをご紹介いただきました。

最後に、青森県下北半島のNPO、東北あしたの森の山本様からお話がありました。核や原発と向き合い、地元の千葉を離れ六ヶ所村・東北町の境に移住した後、現在は地元の人とのつながりを作りながら、自然や有機農業の実践に従事しています。

講演の後に、参加者の方々とディスカッションを行いました。持続可能な地域をつくりたいという地元の方々の努力を、大地を守る会のような流通業者が支援しながら共に成長する様子や、それを金融面で支える金融機関の可能性について、参加者の方々も質問で深く言及していました。アクターが揃う中、あとは消費者として、東京に住む私たちに何ができるかについても話し合われ、「食(有機農産物)、銀行を主体的に選ぶこと」を実践していくことの重要性が再認識されました。

後日、参加者に配布したアンケートを拝見すると、各プログラムに関するコメントとして以下のようなご意見が寄せられました。

「福島・青森の話を聞いて、効率優先で物事を考えてしまいがちな日常を振り返ることができた」

「批判だけではなく行動することが大事だという、大地を守る会さんの言葉が印象に残った」

「預金者のマインドを変えるという思いが面白かった」

参加者は35名でしたが、これまでA SEED JAPANのイベントに何度かお越しいただいていた方の他に初めての方にもたくさんお越しいただきました。市民として預金者として、都市と地域をつなぐことの一つに、銀行口座を見直してみる事から、まずはじめませんか?

 

最後までお読みいただきありがとうございました!

2014-12-17